ありえない! スバル様、どうか末永くお元気であられますよう・・・
ワタクシはひねくれているというか、判官贔屓なものですから、クルマにしてもマイナーなメーカーを応援したくなります。あまり知られちゃいないが光るモンもってんだぞ、みたいなね。
ですので私はトヨタ車のオーナーになることは一生ないと確信をもって断言できますが、ひょっとするとスバルいいかも、なんて思ったりしてます。スバル、
基本的に好きなメーカーなんですね。あとはマツダとかね。
特に自動車業界はド不景気ですから、よほどのことがない限りこの時期テレビ広告にはお目にかかれなくなりました。ジョージ・クルーニーさんともご無沙汰ですね(泣笑)。
で、今はとことん売れているクルマについても、メーカーさんは広告を打ちません。いい例がプリウスです。プリウスのCMなんてついぞ観た記憶はありませんが、友人が昨年10月に発注したところ3ヶ月待ちだといわれ、この2月になっても未だ納車されておりません。売れて売れてしょうがない。広告打つのは逆に無駄なわけですね。
プリウス対抗馬である超強力なホンダ・インサイトは、親しみやすさを狙ってシュルツの「ピーナッツ」をキャラクターに持ってきましたが、インサイトも世界的に馬鹿売れ間違いなしですから、そんなに長く広告は打たないでしょう。
で、広告で今一番目立っているクルマというと、スバル・フォレスターなんですね。もうジャンジャンやってますね。不景気でクルマが売れないのは当たり前のご時世に、これだけCMを打つんですから、とにかく目立ってます。メディア・コストが極端にダンピングされただろうことを別にして考えてみても、なんとしてもフォレスターだけは売れてもらわなければ困る(のだが売れてない号泣)、といった事情があることが透けて見えもします。
売れるといいなあ、派遣労働者のためにもスバルさんがんばれよなー、とエールを送りたくなるのですが、ところが肝心のCMがどうしようもなくイタイのですね、もう激痛ものです。
フォレスターでグランドキャニオンを見下ろす崖っぷちまでやって来た若夫婦。
おもむろに夫が「ゴルフ、する?」
とつぶやいて腕時計型リモコンを操作すると・・・
サンダーバードのテーマ音楽ともにゴルフコースがメカニカルにせり出してきて、
妻「まさか・・・。ありえない」といいつつティーショットをかまして
「気持ちいぃ!!」
このCM、昨年からずーっと流している「秘密基地」シリーズ第5弾ということらしいのですが、ここにきてやたら激しく露出度が高まっているために、妙に痛々しく目立ってます。
ま、担当者はサンダーバードが嫌いではない、ゴルフが嫌いではないオヤジなんでしょうな。それはわかりました。莫大な制作費をかけて大がかりな特撮CMを作りたくてたまらない代理店にまんまと乗せられてしまったということもわかりました。ですが、控えめにいっても、ここには商品の魅力を訴求すべきメッセージが何もありません。ほんとうになーんにもありません。
CMのメッセージなんてなんでもいいんだ、商品が露出されて、ブランドが記憶されればCMはそれでいいんだ、という考え方があることは承知しております。
しかし時代は変わりました。商品の魅力が訴求できないCMを観ると、消費者は「よーするに魅力がないのね」と思います。これだけエコ、エコといわれているご時世にエコの一言もないCMを観ると、「このクルマ、相当燃費悪いんだろうな」とかんぐるようになったのです。
私はスバル、ホントきらいじゃないんです。買うならスバルかマツダだな、といつも思っているわけです。ですがこのCMを観ると、スバルは本当に大丈夫なのかな、と心配になるんですね。
で、念のためサイトをチェックしてみると、フォレスターのコンテンツは妙に子供っぽいテイストで組まれているうえに、驚くべきは、今はやりのユーザ事例コンテンツにフォレスターオーナーとして登場するのは、なんと自社の社員、それもフォレスターのプロジェクト・マネージャー殿でありました(笑)。
スバル様、ホントに大丈夫なんでしょうかね。私がスバルオーナーになれる日にも元気で存続されておられますことを、心からお祈りしております。
それにしてもオンラインのコンテンツが急激に幼児化していることは、フォレスターに限らずあちこちで起きています。これには重大な問題が隠されていると思いますが、真正面から取り組めば、ちょっとした論文になるでしょうね。くりかえしますが、ここには大変な問題があると思います。
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