トンネルは抜けた。今年は1人勝ちを狙って攻める、とNTTドコモはいった。
冴えない新聞広告ばかりでウンザリしていた今日この頃ですが、ようやく力のある15段・フルカラー全面広告が出稿されました。NTTドコモの法人向けサービス「KIZUKI」であります。メガネの奥の視線がはっきり見えないように微妙に加工されていたり、手と顔が妙に綺麗すぎないところように処理されていたりと、なかなかいいビジュアルでありますね。ビジネスマンはいろいろあって、ホント大変ですって感じが良く出てます。
ソフトバンクに押されて焦ったあまりに「DoCoMo2.0」などというわけの分からないメッセージを打ち出して広告戦争では大敗北を喫した上にAppleのiPhoneもさらわれて、ここのところ1人負けの様相を呈していたドコモでありましたが、ここに来て解約率も下げ止まり、MNPによるユーザの出入りでもプラスに転じるなど、ドコモを取り巻く状況はようやく明るくなってきたようです。
2008年度第3四半期(2008年4-12月期)の連結決算では、減収ながら増益を記録していますから、このご時世では誠に立派で、いきなり勝ち組に躍り出たといってもいいかも知れません。
そんなこんなでようやく横綱の落ち着きを取り戻したドコモ、今年に入ると広告でもバンバンやるようになりました。新宿駅構内におけるドコモ広告の露出度たるやなかなかのものがありますが、この度の広告展開には2つの特徴があります。
1つは個人から法人まで、端末からキャリアとしてのサービスまで、360度全方位に向けてドコモの魅力を訴求しようとしているところであります。これはなかなかのものだと思いました。
もう1つは、昨年暮れにマクドナルドが展開してように、新宿駅構内でも局所的集中的に広告を展開するのではなく、構内のあちこちにだらしなくというか、まんべんなく壁貼り広告を展開していることであります。
ここにもドコモ、あそこにもドコモ。ドコモの広告が多いなあとは確かに思うのですが、これは巧妙なメディア戦略によるものなんでしょうか。
新宿駅構内の様子を見ていると、思いのほか業績がよかったので、なんでもいいからバンバン広告やっちゃえ、ということで追加追加で空いてる場所に片っ端から広告を出していったらこうなった、という気がしないでもありません。ま、真相は決して明らかにはならないとは思いますが(笑)。
朝青龍と同じで、横綱はやっぱり強くなければ業界は面白くないですね。ちなみに私もドコモからソフトバンクへと寝返ったクチですが、ソフトバンクのテレフォンサポートのクオリティがドコモとは全く違っていたのには驚きました。ドコモの一頭地を抜くサポートがもっとうまく浸透していれば、私もドコモユーザにとどまっていたような気がします。ここは1つ、頑張れドコモ、とエールを送っておきましょう。
ところで冒頭の15段広告ですが、これは法人契約している回線の会話をすべてセンターで録音し、いつでも電話会話が再生できる「通話録音ソリューション」の広告でした。
これは不良社員の会話をモニターするためなのか、それともガラの悪い客の言質を記録しようとするものなのか。いずれにしても電話の会話にまで監視の目を光らせようというわけですから、考えてみるとこれはいやーな感じのサービスです。そんなサービスをうまく告知している点でも、なかなかうまく立ち回っている広告ではありました。
ケータイの会話を無条件に録音し、サウンドファイルをPCに保存していつでも再生できるというのは、上記と矛盾するようではありますが、個人レベルで考えるととても便利な機能でありまして(汗)、ワタクシは3年ほど前から実践しております。NOKIAの良さはそんなところにもあったのですが、そのNOKIA、日本から撤退とのことでした。
嗚呼。ワタクシがケータイを買い換えることは、ここしばらくないでしょう(涙)。
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