焼魚、豚汁そして納豆
昨夜の夕食は久しぶりに大戸屋で取ったのだが、驚いたことに外人客が急増していた。それも旅行客という感じではなく、このあたりの外資系企業の社員たちといった感じの連中がグループで夕食を取りに来ているのである。なんといっても1ドル97円だからなー。彼らはドル建てで給料を貰っているに違いない。ざまあみろとまでは思わないけど、彼らを見て微笑ましく親近感を感じたりもしないワタクシでありました。
さて、本日の献立は焼魚、ひらたくいってアジの開きである。夕食に焼魚と味噌汁だけだと、どうしてももう一品必要になるが、味噌汁の代わりに豚汁とすれば、あとは納豆だけで立派な夕食になる。豚バラ肉は味噌汁を豚汁へとグレードアップさせる魔法の食材なのだ(あたりまえか)。ウチではおかずがしょぼいときのブースターにするために、鳥のささみと豚バラ肉はいざというときのために大抵冷凍保存している。
冷凍庫から出したばかりの豚のバラ肉。当然カチンカチンに凍っている。
凍ってはいるがバラ肉は薄いのでこのまま切れる。全量豚汁に使うと多すぎるので半分に切断。
豚肉はさらに細かく切る。凍肉は切り口がシャープになるのでメリットもある。ニンジンと大根も切る。本当は2センチくらいのタンザクに切るのが正統な豚汁だと思うが、特に大根は2センチも輪切りにすると多すぎるのでイチョウ切りにする。ゴボウやこんにゃくは余るし、ワタクシ的には他に使い道がないので省略する。豆腐も入れない。大量に食べたばかりだしね。
豚汁と納豆用に長ネギと・・・
ワケギを切っておく。
ワケギは冷蔵庫にしまう前に根に水道水を一かけすると長持ちする(ような気がするので毎回やっているけど、実際に効果があるかどうかはよくわからない)。下ごしらえはここまでで終わり。続いて豚汁にかかる。
豚汁作りにおける神学論争は、具材を炒めるかどうかという一点にかかっている。ワタクシは以前は具材を炒めた鍋に湯を注いで作っていたが、最近炒めない派に改宗した。こちらのほうが野菜と豚肉の甘みが素直に出るような気がしたからである。
ということで、鍋に沸かした熱湯に豚肉を投入。この後アクを盛大に掬うので実際に必要な分量の5割り増しといった感じで湯を沸かすのがポイント。多めの湯でゆでることで豚の臭みも薄まる。
豚肉がほぐれたら大根とニンジンを全量投入。
アクをすくう。盛大にすくう。アクは野菜からも出るのである。
ダシの素を振り入れて・・・
最後にもう一回アクをすくう。ここで全体の分量を最終的に合わせる。ここまで一息に作業する。ニンジンや大根は勝手に火が通るので、煮え具合など考慮する必要はない。
火を止めて味噌を溶く。分量はお好みだけど、食卓に乗せたときに味噌を入れすぎたと感じることがしばしばある。少し薄いかな?くらいにしておくとなぜかちょうど良くなることが多いような気がする。味噌はウチでは仙台味噌と赤だしを合わせて使っている。溶き終わったらフタをして寝かせる。
納豆。納豆だけ単独で一混ぜしてからたれやカラシを入れてかき回すのがポイント。こうすることで香りが立つ(これはたしか『美味しんぼ』だったような気がする)。
後は魚を焼くだけである。ここまで手早く作業すれば10分強だろう。実に簡単な献立である。魚を焼くときはグリルを余熱しておくとカラリと香ばしく焼ける。川魚は皮目から、海魚は身側から焼くということなので身を上にしてグリルに挿入。強火で焼く。
焼けたのでひっくり返す。
焼けた。油がジュージューと音を立ててる。旨そうだ。
完成。いただきます。
■ごちそうさまでした
きょうの豚汁は具が少し少なかった。肉野菜ともにもう少し増やすべきでした。しかし今晩のような料理は、魚が焼き上がるまで待っている時間を別にすれば本当に15分でできる献立である。こういう簡単な献立の比率を1/3程度にまで高めないと、毎日夕食を調理することは実際問題として難しいだろう。焼き魚は日本人の友なのである。最近は煮魚にも興味を持ち始めたが、こちらの方は現在研究中ということで。